私の修行時代に勤務していた税理士法人の本社が新宿にあり、その近くの市ヶ谷にビジネスパートナーのオフィスがありました。ビジネスパートナーは、お医者様の開業支援をしている会社で、開業後の集客や採用・給与計算等を支援し、一方、我々は融資や会計処理をサポートしていました。事務所全体で数十名のお医者様をご支援していたのですが、定例ミーティングや日々の会計処理などでよく市ヶ谷のオフィスへお邪魔していました。そのビジネスパートナーのオフィスの近くに遊歩道があって、そこに写真のようなテーブルやベンチが沢山置いてあるのですが、ビジネスパートナーと打ち合わせをする前や後や、時には1日中お邪魔していることがあるので昼時間などによく使っていました。電話がかかってきていたらここでメモを取ったり、業績に関するご質問ではパソコンを開いてみたり。さすがにビジネスパートナーのオフィスでほかのお客様のお話や業務は出来ないので、非常に重宝したベンチでした。よく覚えているのは、上場準備に入るお客様の決算書のドラフトを作成し、お客様の経理部の方と一緒に監査法人に提出したところ「税効果会計で使用している、実効税率が我々が想定しているものと異なるようです。〇%へ修正して再度提出してください」というご連絡があったと、お客様より連絡があり、このベンチで急いで電卓を使って手計算で調整をした、ということがありました。あの対応は緊張感もあり、緊急性も高く、当時の私はドキドキしながら対応した記憶があります。このベンチの印象深い思い出の一つです。先日、たまたまこの道を通ったので懐かしくなり、また、30歳か31歳くらいの頃なので10年前のことでしょうか、思い出とともに身が引き締まる思いでした。あれから10年経ちましたが、初心忘れず、引き続き、精進して参ります。