会社設立をされた皆さん、事業の立ち上げおめでとうございます！夢と希望を胸に、いよいよ事業がスタートした、またはこれから本格的に動き出すという段階でしょうか。さて、事業をスムーズに進めていく上で、意外と見落とされがちなのが「銀行口座」の準備です。「え？個人の口座じゃダメなの？」と思われる方もいるかもしれません。しかし、事業を継続的に発展させていくためには、法人名義の銀行口座を持つことが非常に重要なのです。今回は、なぜ事業用の銀行口座が必要なのか、そしてどのような銀行口座を開設するのがお勧めなのかについて、詳しく解説していきます。なぜ事業用の銀行口座が必要なの？事業用の銀行口座を持つことには、以下のようなメリットがあります。信用力の向上: 取引先や金融機関からの信用を得やすくなります。「この会社はしっかりと事業とプライベートを分けて管理している」という印象を与えることができるでしょう。経理処理の効率化: 個人の口座と事業の口座を分けることで、入出金が明確になり、帳簿付けや確定申告などの経理作業が格段に楽になります。資金管理の明確化: 事業の収益や経費の流れが一目で把握できるようになり、資金繰りの管理がしやすくなります。このように、事業用の銀行口座は、単なるお金の出し入れの場所というだけでなく、事業運営の基盤となる重要な要素なのです。おすすめの銀行口座の組み合わせでは、実際にどのような銀行口座を開設するのが良いのでしょうか？私がお勧めするのは、「メガバンクまたは地方銀行の口座」を1つと「ネット系銀行の口座」を1つ、合計2つの口座を持つという方法です。1つ目の口座：メガバンク、地方銀行または信用金庫三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などのメガバンクや、地域に根差した地方銀行の口座は、取引先に安心感と信用を与えることができます。特に、請求書を発行する機会が多い業種や、歴史のある企業との取引においては、メガバンクや地銀や信用金庫の口座を持っていることが信頼の証となる場合があります。また、融資の申請においても、これらの銀行との取引実績があると有利に働く可能性も考えられます。地方銀行や信用金庫では、窓口での相談や会社ごとに担当者がついてくれることも多いのでサポート体制が充実している点も魅力です。2つ目の口座：ネット系銀行一方で、GMOあおぞらネット銀行、楽天銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行などのネット系銀行の口座は、利便性とコストパフォーマンスに優れています。最大のメリットは、スマートフォンアプリを通じて、いつでもどこでも簡単に振込などの手続きができることです。忙しい起業家にとって、これは大きな時間節約につながります。また、振込手数料がメガバンクと比較して大幅に安い場合が多く、例えば、他行への振込手数料がメガバンクでは数百円かかるのに対し、ネット系銀行では数十円、あるいは一定回数まで無料という場合もあります。事業規模が小さいうちは、こうしたコストを抑えることが重要になります。一般的に、振込手数料はメガバンクの約8割程度で済むことが多いでしょう。さらに、インターネットバンキングの機能が充実しており、入出金明細の確認や振込予約なども簡単に行えますし、ネットバンキング利用料も無料なのでこの点もコスト削減につながります。まとめ事業を始めたら、まずは事業用の銀行口座を開設しましょう。メガバンクや地銀の口座で取引先からの信用を得つつ、ネット系銀行の口座で日々の煩雑な振込業務を効率化し、コストを抑える。この2つの口座を賢く使い分けることが、事業をスムーズに成長させるための賢い選択と言えるでしょう。まだ事業用の口座を開設していないという方は、ぜひこの機会に検討してみてください。最初の小さな一歩の積み重ねが、未来の大きな成功につながるはずです。